遺言書と税金の関係(令和3年10月)
相続が「争族(あらそう・ぞく)」にならないように遺言書を残した方が良いと聞きます。
相続争いを防ぐためには生前に遺産分割について親族と話し合うのが一番ですが、遺言書を書く人も増えてきました。
遺言書にはいくかの種類があると聞いたのですが?
法律上いくつかの種類がありますが、一般に「自筆証書遺言」または「公正証書遺言」のどちらかが利用されます。
それぞれメリットなど教えて貰えますか?
自筆証書遺言は手軽に書き換えられることが最大のメリットです。公正証書遺言は、公証役場で公証人が作成する遺言書です。若干の手数料と2人の証人が必要となりますが、万が一、遺言書を紛失した場合でも謄本請求が可能ですし、偽造防止などのメリットがあります。
その他両者の違いはありますか?
自筆証書遺言は、開封にあたり家庭裁判所で「検認」手続きが必要となります。これに対して、公正証書遺言は、この「検認」手続きが不要です。従って公正証書遺言は、相続後の手続きを速やかに進めることができます。
遺言書の内容によって税金が変わるという事はありますか?
財産の分け方によって、相続税が変わる場合があります。また、相続後の不動産売却にかかる所得税が大きく変わる場合もあります。
(回答者:嶋田一郎税理士)
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