暮らしと税

納税者が死亡した場合の所得税の申告

個人の自営業者と必要経費<平成29年12月>

個人の自営業者にとって、事業所と自宅が同一の建物内にある等のケースは多いと考えられます。このような場合、事業所得の計算上差引くことができる「必要経費」は事業に関するものに限られます。家庭生活に必要な家事関連費を区別するのが難しい場合もありますが、事業所得を正確に計算するためにもはっきりとした区分けが必要です。

必要経費とならないものの例

 

 ①個人である自営業者などが生計を共にする家族に給与などを支払っても自営業者の側では必要経費とならず、支給を受けた家族の側ではその収入がなかったものとみなされます。ただし、自営業者が青色申告の適用を受ける方であれば、届け出た範囲内の適正な給与の額が事業所得の必要経費となります。

 ②諸費用のうち家事関連費部分は必要経費となりません。例えば電気料、自動車のガソリン代、電話料などの内家事用に使用した部分がこれに該当します。③自営業者の事業主本人に係る生命保険料や自宅部分に係る地震保険料などは必要経費になりません。④自宅に係る諸費用、例えば事業所兼自宅の住宅ローンのうち自宅部分に対応する利息は必要経費となりません。⑤事業に関係しない個人的な費用も必要経費とは認められません。例えば事業に関係しない趣味のための費用などがこれに当たります。⑥支払った税金の内、所得税や住民税は必要経費とはなりません。固定資産税のうち自宅部分に係る税額も必要経費から除かれます。
  以上は必要経費とならないものの例ですが、これ以外にも必要経費と認められないケースは多くあります。適正な所得申告のためにも経理処理の段階でしっかりチェックしておくことが必要です。所得税の確定申告時に慌てることがないようにしておきましょう。詳しい内容はお近くの税理士にお気軽にお問い合わせください。

(東京地方税理士会山梨県会・飯島正樹)

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