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災害に伴う納税地の異動<令和元年11月>

 1月に発生した地震により、X市にある自宅が全壊する被害を受けました。X市の住民は、地震発生日以降に到来する国税の申告・納付等の期限が延長されています。(地域指定による期限延長措置)

 地震発生の翌月(2月)、X市からY市へ転居しました。Y市は期限延長の指定地域外です。全壊したX市の自宅からは必要書類を持ち出すことができません。そのため、昨年分の確定申告を申告期限である本年3月15日までに行うことは難しい状況です。

 X市の自宅が被災しているので、昨年分の確定申告は地域指定による期限延長措置の対象になると思うのですが、申告期限は自動的に延長されますか。

 昨年分の確定申告は、指定地域外にあるY市へ転居した後に期限が到来します。そのため、地域指定による期限延長措置の対象とはならず、昨年分の確定申告書の提出期限は、原則として、本年3月15日となります。

 ただし、転居後の納税地(Y市)において、Y市を所轄する税務署長に対し「災害による申告、納付等の期限延長申請書」を提出し承認を受ければ、税務署長が指定する日まで申告・納付等の期限が延長されます。(個別指定による期限延長措置)

 地域指定による期限延長が措置される場合には、国税庁告示により対象地域や期日が指定されます。国税庁告示では、期限が延長される申告・納付等は「指定地域に国税の納税地を有する者に係るもの」に限定されています。

 お尋ねのケースでは、転居前に申告・納付等の期限が到来する国税がある場合には、その国税は指定地域に納税地がありますから、地域指定による期限延長措置の対象となります。一方、転居後に申告・納付等の期限が到来する国税については、指定地域に納税地を有していないため、地域指定による期限延長措置の対象から外れてしまうことになります。

 詳細につきましては、お近くの税理士にお気軽にご相談ください。

(東京地方税理士会山梨県会・田中雅樹)

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